ご予約042-710-2208
お問い合わせ042-710-2207

〒194-0022 東京都町田市森野1丁目25番15号

町田市森野の心療内科, 精神科, 精神神経科, 神経内科, 内科

社交不安障害

 
  • 院内薬局
  • 経済・生活支援制度
  • よくあるご質問
 
 

社交不安障害の症状経過

他人に悪い評価を受けることや、注目を浴びる行動への不安→赤面、発汗、震え、動悸、息苦しさ、吐き気、腹痛、頻尿、過緊張、声が震える、声が出にくい、ぎこちない動作

対面場面での不安・緊張状態

人前で症状や失敗が起こるのではないかという不安

予期不安

注目をあびる動作、不安・緊張を経験した対人場面(スピーチ・発表・電話にでる・人前で字を書く・初対面・会食など)を避けたくなる(回避行動)

社会恐怖

社交不安障害


社交不安障害とは

人前で話す、電話する、食事をする、字を書くのが極端に不安になる。これは社交不安障害(社会不安障害)です。「あがり症」、「赤面症」と呼ぶこともあります。

初対面の人にあいさつをしたり、大勢の人の前で話そうとすると、ドキドキしたり声がふるえたり赤面してしまうことは、誰しも経験したことがあると思います。

しかし、このような状況に対して、過剰に「失敗したらどうしよう」、「恥をかいたらどうしよう」という思いにかられ、強い苦痛を感じたり、身体的な症状が現われたり、同じような失敗をくり返すのではないかという恐怖心が募り、人前に出られなくなる(出るのを避けるようになる)など、日常生活に支障をきたすようになると、「社会不安障害」の可能性があります。日本では場の空気を読むことが大切にされがちなためか、社会不安障害はしばしば見られ、決して珍しくない病気です。

10歳代(思春期)といった比較的若いときに発症することが多く、性格や気持ちの問題と思い込み、病気であると認識されずに、医療機関を受診しないまま、悩みや苦痛を抱えて長年過ごしている人が少なくありません。

もともと内気で引っ込み思案な性格の人で若年期に発症します。人前や観衆の前で以下のことをするのに恐怖を感じたり、その状況を避けたりするのは社交不安障害の疑いがあります。

社交不安障害は、うつ病、アルコール依存症についで多い疾患です。しかも、そのように診断された人たちのなかで、医療機関を受診している人はごくわずかだったのです。各種の不安障害のなかでは、社交不安障害が最も多く、そういった悩みを持つ人たちは、うまく学校や職場に適応できない、結婚できない、結婚しても離婚する割合が高い、就職が難しくひきこもりに陥る可能性が高い、自傷・自殺率が高いなど、非常に深刻な問題を抱えていることもわかってきました。

恐怖を感じている状況や行為を避けるために、日常生活や職場・学校での活動が大きく障害されるため、早急な治療が必要です。単なる性格の問題として、長期間治療されずに放置されると、26%が自殺を考え、9%が自殺に至ることもある怖い病気です。治療はSSRI・SNRI・セロトニン1aアゴニスト・クロナゼパム・抗不安薬などの薬物療法を主体に、場合によっては認知行動療法、問題解決技法、外来森田療法、アサーショントレーニング(自分の意見や判断を率直に伝える力を養う)、自律訓練法などを組み合わせて約1年間程度の治療を行い、約90%以上の方が回復します。

社交不安障害の原因

単一の要因ではなく複数の要因が関与しています。

本人のもともとの内気な気質や、本人の中で心の傷になってしまうような対人状況における失敗、また、脳内の神経伝達物質であるセロトニンやドパミン(いずれも、意欲や気力といった感情の安定に深くかかわっています)のバランスが崩れてしまうことで神経が過敏になり、不安感や恐怖心、緊張感が強まってしまうとも考えられています。

さらには、家庭環境などが挙げられます。原因となる家庭環境もさまざまですが、例えば厳格な家庭でいつも叱られて育てられた場合、自分に自信が持てず、他人の前で不安を覚えやすくなることがあります。

また、性格的にまじめで自分への要求水準が高い人、他人の評価を気にする人も社会不安障害にかかりやすいと言われています。

社交不安障害の治療方法

社会不安障害の治療の目的は、「恐怖や不安を取り除くこと」や「恐怖や不安を感じる状況を避けようとする行動を減らすこと」、そして「日常生活の質を改善・向上させ、その状態を維持することによって、人生の質を改善・向上させること」にあります。薬物療法を中心に、心理療法(認知行動療法など)も行われます。

薬物療法

薬物療法の基本原理は、不安症状と深いかかわりのある脳内神経伝達物質(セロトニン)の不具合を調整することにあります。

不安、焦燥感の軽減、不眠、気持ちの落ち込みなどを軽減することが可能です。

どの薬物が用いられるかは患者と薬との相性の問題もあり、個々のケースによりますが、一般的には脳内神経伝達物質のセロトニンを調整するSSRI、セロトニンとノルアドレナリンの両方を調整するSNRI、抗不安薬やβ遮断薬などが用いられます。

心理療法

心理療法では、認知行動療法などの手法で、対人恐怖を増幅させる心理的問題に対処します。例えば「自分は周りの人と比べて劣った存在であり、いつも軽く見られている」といったネガティブな意識が強いと、他人の注目を浴びる場面で強い不安反応が起こりやすくなります。

こうした思考の歪みは長い期間を経て本人の気質の一部のようになっているので、自力で認識し、矯正することは容易なことではありません。思考の歪みを改善して健全な方向へ矯正すると共に、不安が生じる状況や環境を避けるのではなく、段階的にあえて直面して訓練を積んでいきます。

社交不安障害の予後

治療開始が遅くなればなるほど、症状が重症化かつ慢性化します。

さらに、うつ病、アルコール乱用や薬物依存など、他の心の病気を合併しやすくなります。早期に治療を受けましょう。

対人場面で上がってしまい思ったようにできないことは、生活の質(QOL)が下がることにとどまらず、受験や就職など人生の岐路で、また、仕事や人づき合いなど社会人としての重要な場面で、本来の能力を発揮することができないということにつながります

それは、恋愛や結婚にもおいても同様です。人生におけるさまざまな場面でつまずいたり支障をきたしたりすることは、人生の質を大きく低下させてしまうといえます。

社会不安障害が深刻化してしまうまで、未治療のまま放置されることも少なくありません。社会不安障害が起きるのは、決して性格的、能力的に直せない問題を抱えているからではありません。

社会不安障害という治療可能な病気にかかっているためだということをまずは知ることが大切です。

人前で不安・緊張が高まり、時にはドキドキしたり汗をかいたりするのは当然の反応(交感神経の過緊張)ですので、それを恥ずかしい、異常と考えないことがポイントです。引きこもってくよくよ考えるとますます恐怖感は強くなりますから、思いきって外に出てみることです。

また、人に相談にのってもらうことや話し方・人との接し方などの社会技能やコミュニケーション能力を習得することも自信の裏づけになります。